マレーシア在住のbelly*buttonさんにマレーシアについて聞いてみました。
イスラム系人、チャイニーズ系人、インド系マレー人と様々な人々が暮らしているようです。

belly*buttonさんについて
- 年齢は?
- 41歳です。
- お仕事は?
- 無職です。
- マレーシアに住んでいる理由
- 主人の仕事の関係です。
- マレーシアにはどんな家族構成でお住まいですか?
- 4人家族です。
- マレーシアにはどのくらいの期間住んでいますか?
- 9カ月です。
- マレーシアで使われている言葉はどれくらいしゃべれますか?
- 英語はほとんど不自由ありません。マレー語は、あいさつくらいしかわかりません。
マレーシアについて
- 日本との時差は?
- 1時間です。日本より1時間当地のほうが遅いです。
- マレーシアには移住しやすいでしょうか?
- はい。駐在だけでなく、長期滞在者もたくさんいらっしゃいます。マレーシアではMM2H(マイマレーシアセカンドホーム)という長期滞在者向けのビザがあり定年退職後のご夫婦や母子移住者など、年々増えているようです。
- マレーシアの人はどのような言語を話しますか?
- 英語、マレー語、マンダリン、をよく耳にします。英語はほとんどのマレー人が話すことができます。「マングリッシュ」と呼ばれる独特のイントネーション、やくせがあり慣れるまで大変です。発音もいわゆる現地の人の英語の発音であって、文法も米語や英語よりも簡易化され、単語だけで話しているような印象を受けます。
- マレーシアには日本人はどれくらいいますか?
- マレーシアの邦人人口はここ十年間、一万人前後で推移しています。
- マレーシアの物価について教えてください
- 外国人が多いエリアやモールの物価は高め、例えばランチは20~50リンギ(600円~1500円)ですが、ローカルの人が利用するホーカー(屋台のようなところ)で食べると、麺一杯が5~15リンギ(150~450円)くらいでしょうか。
日本と同じ味や質を求めて食材を買うと、高いです。日本の製品もたくさん売られていますが2~3倍は覚悟しなければなりません。例えばカレールーなども300円くらいする、ようなイメージです。 - マレーシアの人は一般的にどんな印象だと言われていますか?
- 日本人が移住したい国No.1としてよく取り上げられています。理由として挙げられるのは、一年中温暖な夏であること、日本のものがなんでもそろい、医療や教育環境は十分整っていること、日本から約7時間、時差1時間と物理的に遠くないこと、高級デパートからアジアの屋台まで物資や食の選択肢が多く娯楽も多いことなどたくさんあげられます。昔からイオンが進出していて、最近ではユニクロや吉牛、無印など日本の製品サービスの進出が目立ちます。イスラム系マレー人は温厚、ゆったりしている印象です。チャイニーズマレー人は、富裕層が多くストレートに表現するとお金持ち。インド系マレー人は、あまり会話したことがないのでわかりません。
- マレーシアに住んでみてその印象は正しいものでしたか?
- いろんなことにルーズ(どの国も日本に比べるとルーズだと思いますが)、それが逆にゆったりしているように思います。そして、子供にやさしい。生活については、不自由はあまりありませんが、コンドミニアムの修繕の多さ、日常レベルでのスリひったくりの多さ、などはマイナスポイントです。
- マレーシアという地域自体には一般的にどんな印象だと言われていますか?
- 駐在員が多く住む新興住宅地です。特に、日本人が多い地域。今では、モールもあり、コンドミニアムが立ち並ぶ街ですが、10年前は丘だった、そうです。外国人が徒歩で移動する姿もあり、外国人だから目立つといった印象はありません。
- マレーシアに住んでみてその印象は正しいものでしたか?
- はい。日本人の街といっても過言ではないです。日本食、日本の製品、日本の塾、、なんでもそろっています。あるコンドミニアムでは8割~9割が日本人、ともいいます。
- マレーシアと日本と大きく違うところはありますか?
-
<3大民族が存在すること>
主にイスラム系マレー人、そして中華系マレー人、インド系マレー人、からなる国なので、それぞれの祝日があります。それぞれラマダン(断食)開けのハリラヤ、旧正月、ディパバリという象徴的な祝日、お祝いの期間があります。その民族でなくとも、会社、学校ともお休みとなります。特にハリラヤ前のラマダン(断食)期間の1カ月は、イスラム系マレー人たちは基本日が出ている間は飲食しません。やはり耐えるのは厳しいものなのか、ラマダン明けのお祝いで出費がかさむのかひったくりなども増える、らしく注意する期間でもあります。また、仕事のパートナーたちもやはり夕方には集中力がおちてくるのがわかります。判断力がにぶったり、体調が芳しくなく、車やバイクの事故につながることもあるので早退するよう声をかけることも。大人でも忍耐力が必要なラマダン、子供たちはどうしているの?ときくと、いきなり断食をするのではなく、小さいころから少しずつ慣らしていくんだそうです。<食事の素材を意識するように>
イスラムの人は、豚肉、お酒を口にしません。スーパーでは豚肉売り場は奥のほうまたは別のコーナーにあり支払いまですませてしまいます。インド系か中華系の人が扱ってくれます。お酒も同様です。逆にインド系の人は、牛肉を口にしません。何か食べ物をプレゼントするときには、その動物の成分が入っていないか(エキス、ゼラチンなども)、日本食を作る場合も、料理酒も使えませんし、お酒の入った「みりん」もNGです。市場の豚肉売り場 <ヘイズ(煙害)>
ヘイズ、社会科や地理の授業で名前を聞いたことがある、という人も多いかと思います。インドネシアの焼き畑農業からでる煙がマレーシアまでやってくるのです。毎年8月頃から長くなると10月頃まで、毎日曇りのような薄暗い空、ひどいときは一歩外にでると遠くで何かが燃えたのかな?というようなにおいまで。また健康に影響を及ぼすため、体調を崩す人が増えます。これは外国人だけでなく、ローカルの人も同じです。規定数値を超えると学校も休校措置がとられますし、日本人では日本に戻るかたもいらっしゃいます。それくらい、「空気が悪い」ことは日常生活と健康に影響を及ぼすのです。ヘイズがひどい年は店頭の空気清浄機が在庫切れになることも。こちらの空気清浄機にはなんと「ヘイズモード」があり、PM2.5対応機能も含めて高価でも高機能な製品がお店に並んでいます。 - マレーシアに住むことはどんな人にオススメでますか?
- 外国の中でも、日本人にとってとても住みやすい国だと思います。「ヘイズ」「時間やサービス対応がルーズなところ」「公共のトイレが必ずしもきれいではない」「ひったくりには常に注意」など、窮屈に感じてしまうと住みにくい国になってしまうかもしれません。一年中あたたかく、基本人は親切、英語が通じる(マレー人もネイティブではないため英語で一方的に話されてしまうようなことは少ない)、日本のものは高いけれどほぼ何でも手に入る。もちろん、日本のTVもみられます。海外らしさ、を堪能したいかたはローカルのかたとの交流を深め、マレー語を習うなど生活に溶け込むことも可能です。
- マレーシアに住むことはどんな人にはオススメできないですか?
- 潔癖症のかた、ヤモリやありなど虫がダメなかた、時間やサービスがルーズなことが許容できないかた、部屋や家の修繕がたびたびあることがいやなかた、車やバス移動よりも、近所を徒歩や地下鉄などで散歩しながら移動したいかた。
- マレーシアより日本のほうが良いところを教えてください
- レストランの料理のクオリティ、サービス業の時間や確認の正確さ、トイレの清潔感(こちらはにおいがあったり、トイレの仕方がいろいろなため床全体を水で掃除した後に入らなければならないこともあります)。
- 日本よりその国(地域)のほうが良いところを教えてください
- あまり時間や約束事にイライラせずのんびりしているところ。子供に寛容なところ。市場に行けば野菜やお肉などが安く手に入るところ。
- マレーシアに住む前に参考にしたオススメの書籍等を教えてください
- ハローマレーシアという在馬邦人向けの生活便利帳のような本です。
また、邦人向けフリーペーパーも5~6種類あり、ニュース、お店の紹介、特集記事などがくまれていて、常に新しい情報を手に入れることができます。
- マレーシアへの旅行者・住もうと思っている人に言いたいことを聞かせてください
- 様々なバックグラウンドの日本人が居住しています。学生、ローカル採用者、駐在員、長期滞在者、母子移住者、起業家など、世代や仕事の枠を超えて日本では出会わないような人たちと知り合いになったり、趣味を共有したり、社交的であれば日本にいるよりもきっと何倍も人脈は広がるでしょう。
日本と比べて安くて良い教育環境をもとめて、インター校に通わせるなど英語習得のためにお子さんをここで育てるかたも増えてきているそうですが、「英語」の力を期待するならば、いわゆる欧米系のインター校に入れることになるかと思います。が、いわゆる普通のインター校なのでそれなりに高いです(例えば小学1年生で年間100万以上)。学費を抑えようとすると、数あるローカルインター校が候補にあがってきますが、英語はマングリッシュ(なまり、独特の言い回しがあります)であったり、出身国の偏りを配慮しない場合が多いので、一定の国の子女が多い場合もあります。 - マレーシアにもってきたほうがいい日本のものがあれば教えてください。
- アリメツ(あり退治。住居内にありが入ってくるため)
- これから住む人に言いたいこと
- 日本人にとって、住みやすい国だと思います。英語もだいたい通じますし、日本の製品も何でもそろいます。ダイソー、ユニクロ、無印、そのほか日系の食品がたくさんスーパーに並んでいますし、日本食レストランもたくさんあります。日本人によるサークルなどもたくさんありますし、日本語を勉強しているローカルの人もいますので、孤立することは少ないのではないでしょうか。当地でローカル採用による就職をねらっているかたは、採用と就労ビザの発給のタイミングにご注意を。何事もルーズな国ですので、ビザが発給されていないのに、勤務がスタートし、業務をアサインされたり(ビザ発給までには就労できないのに)など、トラブルも発生しがちです。またMM2Hでの長期移住のかたも増えているようですが、衛生面、住宅事情(常に修理)、ヘイズなど「こんなはずではなかった」というような話も聞こえてきます。物価上昇や、2015年4月にスタートした消費税6%、など現実的な生活費の上昇にも注意して滞在期間を見極めたいところです。インター校やコンドミニアムの家賃も、値上げがある場合も突然の連絡であったり、相談の余地がない場合があります(あるインター校は突然30%の授業料値上げを宣告してきたそうです)。そういう面もルーズといえばルーズ、で突然生活に影響するような変更が起こるのもしばしば。心身ともにフレキシブルであること、経済的にも不安のない状況を保つこと、が安定したマレーシア滞在のポイントです。
以上!
マレーシアに9ヶ月在住のbelly*buttonさんへのインタビューでした。
マレーシアに行ってみませんか?
トリップアドバイザーはホテルを含めた旅行者のためのレビューサイトで、世界最大の旅行コミュニティです。
Leave a reply