ダブリンに約17年間お住まいのティファニー・カイリーさんに治安や食べ物事情について聞いてみました。
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ダブリンの治安について
- アイルランド・ダブリンの治安はいかがでしょうか?
- ダブリンに限って言えば、年々悪くなっている印象があります。空き巣はかなり増えています。突然殴りつけられるという事件もかなり多いですし、ひったくりやレイプ事件もあります。とは言え、日本の都会や他のヨーロッパの大都市とさほど変わりはないのではと思っています。
- アイルランド・ダブリンで危険な目にあったことはありますか?
- 柄の悪い地域のティーンエージャーに至近距離から卵を投げつけられ、左目に当たり、コンタクトレンズが吹っ飛びました。警察に被害届を出しましたが、私が重傷を負っていないため、いい加減に処理されてしまい悔しい思いをしました。
- アイルランド・ダブリンで社会問題になっていることはありますか?
- 昔からあり、今に始まったことではありませんが、ギャング抗争やドラッグ問題。
他にもアル中も多いですし、自殺や引きこもりになる人も多いです。ホームレス問題も深刻です。ケルティックタイガー時(日本で言うバブル時代)に高い家を購入したのはいいのですが、その後一気に景気が悪くなり、ローンを払えなくなった人が銀行に家を差し押さえられ、住むところを失くした家族がホームレスになってしまう人もいます。 - アイルランド・ダブリンでやってはいけないことは?
- ラウンドの際、途中でおごるのが嫌で逃げること。絶対だめです!アイルランド人は気前がいいのでお酒をおごってくれるんですが、ちゃんとおごりかえしましょう。女性も同様です。
路上での飲酒は禁止です。(一部の歩道では飲んでも良いところもありますし、セント・パトリックすデーの時はあまり咎められませんが)
日本よりドラッグが簡単に手に入れやすいので興味本位でつい手を出す人もいるかもしれませんが、やめておいた方が賢明です。
チップを置かないでレストランを去ること。こちらでは恥ずかしい行為だという認識を持っています。そしてレストランやカフェで長居しすぎない。長居したいならパブへ行きましょう。(こちらの人はお客様は神様だという考えはあまりありません。下手したら営業妨害になってしまいます!)
レストランやパブ、コンサートホールなど屋内はすべて禁煙です。
宗教や政治の話を初対面の人にするのは避けてください。喧嘩のもとです。 - アイルランド・ダブリンの人から日本人の印象は?
- 印象はいいです。サッカーのワールドカップで日本に行ったことがある人は日本は素晴らしかったと必ず言ってくれますし、日本で仕事をしたことがある人も意外と多く、皆さん日本が好きだと言ってくれます。
- 反日体験はされたことはありますか?アイルランド・ダブリンの人々は親日的ですか?
- 戦争時の話や捕鯨について語られたり、質問されたことは何度かありますが、責められたことはないです。親日的という感じでもないですが。
ダブリンの食べ物事情
- アイルランド・ダブリンの料理・食べ物事情はどんなかんじですか?オススメのアイルランド・ダブリンの料理を教えてください
- イモばかり食べてるとよく言われますが、確かによく食べてます。蒸したもの、ローストしたもの、フライ(こちらではチップスという)にしたものなど。クリスプ(日本ではチップス)の種類が多いですし。イモは美味しいですよ。
ファーストフードも好きですね。バーガーはよく食べられているし、ブリートは若い人に大人気です。その一方で最近は健康志向な人が増えて、健康食品を扱うお店やカフェが一気に増えました。コーヒーを飲む人が一気に増えました。お蔭でダブリンではカフェがそこら中にあり、美味しいコーヒーがいろんなところで飲めるようになりました。外国人も増えたのでいろんな国の料理が食べれるようになりましたし、味も私が来た1999年当時と比べるとかなり良くなりました。イタリア人も多く住むのでピザは美味しいところが多くなりました。
アイルランドの料理と言えばやはりアイリッシュ・ブレックファースト。
ホテルの朝食の定番です。ベーコン、ソーセージと卵をバゲットに挟んだブレックファースト・ロールも男性がよく食べます。アイリッシュ・シチューも有名です。ギネスを入れて作る時もあります。ダブリン・コドルはダブリンの料理ですが、ダブリンの人が良く食べるかというとそうではありません。ハムは美味しいですね。ベーコン&キャベツもお勧めです。ベーコンは腹から取った肉ではなく、肩や背中の肉なので全く違います。羊のミンチを使ったシェパーズパイはメニューによく載っており、家でもよく食べられています。ポテトのパンケーキ、ボクスティもお勧めです。
- 食べ物などでお腹を壊しましたか?
- チャイニーズ・テークアウェーでシンガポール・ヌードルを食べて食中毒になったことがあります。友達の旦那様(アイルランド人)は生ガキでお腹をこわしましたし、サラダでお腹をこわした知り合いの日本人もいました。
- アイルランド・ダブリンのオススメスポットを教えてください。
- ありきたりですが、Guinness Storehouse(ギネス・ストアーハウス)はやはりお勧めです。ビルの最上階からダブリンの街が展望できますし、ギネスは工場がすぐそばにあるのでものすごく美味しいです。
St Michan’s Churchの地下にあるミイラも見てほしいですね。エジプトのミイラとは全く違います。ミイラの指に触れるんですよ。触るとと幸運が訪れるんです。本当ですよ!
もしあなたが文学好きなら、National Library of Ireland(アイルランド国立図書館)の地下にある、W.B Yeats (ウィリアム・バトラー・イェーツ)のミュージアムがお勧めです。彼の遺品、珍しい原稿がたくさん綺麗に展示されており、最新のタッチスクリーンは読みにくい彼の直筆の文章を読みやすい英文で表示してくれます。小さいですが、素晴らしいミュージアムに仕上がっています。その上入場料無料。私のお気に入りのミュージアムです。
ダブリンの物だけをダブリナーから集めて展示しているThe Little museum of Dublinもダブリンに興味がある方には必見です。
ダブリン郊外、北にある港町Howth(ホース)も景色が素敵でお勧めですし、アイルランドで言えばやはりCliff of Moher(モハーの断崖)がお勧めです。絶景ですよ。ダブリン郊外は緑が多く、内陸部には湖も多いので、とても綺麗ですよ。
- アイルランド・ダブリンのクリスマス、お正月などメジャーなイベントはどんなかんじですか?また、日本にはないイベントなどはありますか?
- アイルランドはカトリックの国なのでクリスマスは日本のお正月と同じようにとても大事な行事です。街は買い物客で溢れますし、ターキー(七面鳥)は早く買わないと売り切れてしまうこともあります。クリスマスは家族で過ごすのが普通でとても大事なこと。クリスマスに一人で過ごすなんてとんでもない!と思っています。
日本でも最近では祝うセント・パトリックスデー(St. Patrick’s Day)も大事な行事でダブリンのパレードの様子は地元のテレビでも放映されます。パブで祝う人も多く、飲み過ぎて酔っぱらう人も多いですね。
2016年は1916年のイースター蜂起から100周年ということで、イースターは国のあちこちで記念イベントが行われて賑わっていました。 - アイルランド・ダブリンの独特な文化はありますか?
- ラウンドは独特な文化です。例えばパブに5人で行ったとしましょう。一人目が他4人にお酒をおごります。飲み終わる頃に二人目がおごってくれた一人目と他3人にお酒をおごります。これを最後の5人目まで行います。そしてまた一人目に戻り、同じ行為を行います。
アメリカほどではないですが、レストランではサービス料が込でない場合またはサービスが悪くない限り10%のチップをはらうことは普通です。
アイルランド人を家に招待した際、紅茶やコーヒーをまず勧めますが、一度目は断られることが多いんです。しかしその後数回聞くと「それじゃ、頂きます。」と言います。彼らなりの心遣いです。数回聞きましょう。
バスドライバーにバスに乗るときにHi!やHalloと声を掛け、降りる時にはThank youを言うのも独特の文化です。
ダブリンのスポットやイベント等
以上!
ダブリンに約17年間お住まいのティファニー・カイリーさんへの治安や食べ物事情についてのインタビューでした。
追加でのインタビューも検討しています。
もし、アイルランドやダブリンについて聞いてみたいことがあれば、コメント欄に書き込んでいただくか、お問い合わせからメッセージをください。
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