チリの治安や食べ物事情について在住者のbosqueさんに聞いてみました。
>>bosqueさんについて
チリの治安について
- チリの治安はいかがでしょうか?
- チリは南米の中では、比較的治安が良いとされていますが、首都では窃盗などは日常茶飯事で、日本人はよく狙われます。
また、日本と違ってチリでは人々が大麻を手に入れるのは日本より容易です。もちろんチリの法律でも違法でチリ警察も取り締まりを行っています。
- チリで危険な目にあったことはありますか?
- チリの地方に住んでいるため危険な目に合ったことはありません。ただ、夜間遅く一人で出歩かないなどの最低限の事は守っています。しかし、近所で銃声が聞こえたり、数件隣の家が泥棒の被害に合ったりという情報を聞いています。
- チリで社会問題になっていることはありますか?
- 大学の無償化運動です。チリでは貧富の差が大きく、貧しい家庭で生まれた人の大学教育は、困難になっています。
大学にて教育を受けなければ、収入の良い仕事に就くのが難しく、その子どもも同様の道を辿るというような、貧しさが貧しさを生むという負のスパイラルを生んでいます。首都ではよく大学無償化を訴える学生運動がされ、一部過激な運動もあり、チリ警察と衝突しているニュースをよく見かけます。
また、広島や長崎の原爆について歴史の授業で習うため、今の発展した日本を見て、尊敬の眼差しでみられることもあります。
日本人について映画の影響が大きく、日本人は常に着物を着ていると考えてしる人もいました。また、チリ人は、日本人は礼儀正しく、律儀だと考えています。
私は一度だけですが、反日行為を受けたことがあります。相手は数人の女子学生だったのですが、「アマリージャ(イエロー)!!」と私の横を通る際に叫ばれ、そのまま走って行ったのです。
その他ボランティア時代の友人の反日体験としては、ホームステイ先の家族に日本におけるくじら漁に関する上映会を行われた例があります。
チリ移住当初は、地方ではアジア人自体がめずらしい存在であるためか、よく私をみて「チニータ(中国人の女の子を指す言葉)」と言葉に出すチリ人が多くいました。
中国人の人口は世界の約1割を占めているので、私自身は自分が中国人と言われる事に嫌な感じはしません。「私は日本人よ。」と教えたこともありましたが。最近では、チリで中国人の移住が増えており、あえて私のことを中国人だと言う人は少なくなりました。
ただ、私たち日本人がチリやペルーなどの違いについてよく知らないように、チリ人も日本についての認識は低いと感じます。
ただ、チリ人はその多くがクリスチャンであり、敬虔な人だと、教会の教えや本人の信仰心に従って婚姻前の男女間の性交渉を禁止しています。
チリの食べ物やイベントについて
- チリの料理・食べ物事情はどんなかんじですか?オススメのチリの料理を教えてください
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・チリの家庭料理
よく家庭で作られるのが、牛肉や鶏肉の骨つき肉を大きめに切った野菜と一緒に煮込んだ「カスエラ」と呼ばれるスープや、豆を煮込んだスープもよく食べられます。また、チリ人は肉料理が好きで、週末やイベント時にはアサードと呼ばれるチリ版バーベキューをする家庭が多いです。・チリおススメの料理
「アサード」 大きな塊肉を豪快に焼いて食べるので、肉本来のおいしさを味わえます。チリ人はイベントやサッカー観戦の際など、何かにつけてアサードを行うので、チリの文化を垣間見ることができる料理です。「エンパナーダ」 南米一般で食べられているミートパイです。オーブンで焼いたものと揚げたものがあります。国によって特徴があり、チリのエンパナーダでは、玉ねぎ、ひき肉、茹で卵、レーズン、オリーブの実が入っているものが伝統的なエンパナーダです。
「ウミータ」 トウモロコシのペーストに香辛料を入れたものを、トウモロコシの葉で包んで蒸したものです。夏に多く食べられます。
「モテ・コン・ウエシージョ」乾燥桃で煮だしたジュースにモテと呼ばれる穀物が入った、夏の冷たいデザートです。
「コンプレート」チリ版ホットドッグです。特にイタリアーノと呼ばれるトッピングは、ホットドッグ用パンにソーセージ、カットトマト、アボガドペーストを載せ、マヨネーズをかけたチリ独自の組み合わせがあり、チリ人に人気があります。
- 食べ物などでお腹を壊しましたか?
- 露店で販売されている軽食も普通に食べていますし、水道水を飲んでいましたが、食べ物でお腹は壊したことはありません。
- チリのオススメスポットを教えてください
- 南北に長いので、色々な自然や気候を味わうことができます。首都のサンティアゴ以外にも、北部の乾燥地帯であるアタカマ、南部の湖都バルディビア、世界最南端の地域であるパタゴニアは一度見てみると良いのではないでしょうか。
また、街並みが世界遺産に登録されているバルパライソは、観光都市であるラセレナ、ビーニヤデルマルはチリ人にも人気のある観光スポットです。チリにはモアイ像で有名なイースター島があり、チリとは一風変わった南国のような独自の文化を見ることもできます。
- チリのクリスマス、お正月などメジャーなイベントはどんなかんじですか?また、日本にはないイベントなどはありますか?
- クリスマスや正月、独立記念日、誕生日会などのイベントの際に決まって行うのが、アサードです。お酒とともに食べます。0時になったところで、お正月ならお正月、クリスマスならクリスマスについて、そこにいる全員と一人一人ハグして祝います。
日本と違うところは、日本がクリスマスを恋人同士で過ごすことが多いのに対し、チリはクリスマスは家族で過ごします。
チリの独立記念日では、チリ人は自分たちの伝統的な姿である、「ウアソ」と呼ばれるチリ版のカウボーイ風の伝統様式を好んで取り入れます。アサードの他にチリの伝統料理である「エンパナーダ」が食べられ、人々は凧揚げやコマ回しなどのチリの伝統的な遊びを楽しむのです。
また、クェッカと呼ばれる雄鶏の求愛ダンスをモチーフにした、男女で踊る民族舞踊を特定の衣装を着て踊ります。 - チリの独特な文化はありますか?
- ハグをする文化があります。チリ人にとってハグは相手に対する愛情や友情を確認し合うものなのかもしれません。あいさつの時も一人一人ハグを交わすので、日本人の私はたまに面倒に感じています。
以上!
チリに5年間在住のbosqueさんへのインタビューでした。
追加でのインタビューも検討しています。
もし、チリについて聞いてみたいことがあれば、コメント欄に書き込んでいただくか、お問い合わせからメッセージをください。
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