中国、福建省福州市郊外にお住まいの高山翔さんに治安や食べ物事情について聞いてみました。
>>高山翔さんについて
中国、福建省福州市郊外の治安について
- 福建省福州市の治安はいかがでしょうか?
- 今のところ、強盗などの暴力系犯罪を見たり経験したりしたことはありません。しかしスリや泥棒などは日常的にありますので注意が必要ですね。とにかくカギと戸締りをしっかりする、バッグは斜め掛けで前に持つ、など用心を怠らず気掛けておけばそんなに心配しなくても大丈夫です。とはいえ慣れるまで時間がかかりました。やはり日本人はこの辺りの防犯意識が低いんだなあと再認識させられました。
- 福建省福州市で危険な目にあったことはありますか?
- 一度泥棒に入られました…ちょっとの間だからとカギを掛けなかったのが失敗でした。幸い携帯電話やパソコンなどは無事でしたが、現金が盗まれていました。たとえちょっとの間でもカギは掛けること、現金は必要分だけ引き出すようにして家に置かないこと、カード類はしっかり隠しておくこと、などの対策は必須です。それと、目の前でひったくりを目撃したこともあります。乗っていたバスが軽い事故にあってしまい、私も含め客はみないったん外に出て迎えのバスを待っていました。被害に遭った女性はバッグを足元に置いたまま家族に電話をかけていたのですが、いつの間にか客の中に紛れ込んでいた男が突然そのバッグをひったくって道路の反対側走り、停めてあったバイクで逃走しました…まさに火事場泥棒、あっという間の出来事でした。このように油断も隙もあったものじゃありませんから注意が必要です。
- 反日体験はされたことはありますか?:福建省福州市の人々は親日的ですか?
- 2013年の尖閣諸島騒ぎの時には町の中心部でデモがありましたが、その際も「ヒマだから」参加した的な人がほとんどでした。この地域の人たちの多くは出稼ぎで日本に行った、あるいは家族・親族が行った(行っている)ことがあり、日本に対してとても好意的です。私が日本人だとわかると「日本はとてもきれいなんでしょう?」とか「日本の製品は素晴らしいよね。」とか誉めてくれます。逆に「中国人はダメだ」とか自虐的に言う人もいて、こちらが恐縮して「そんなことないよ。中国にもいいところがたくさんあるよ。」ということもしばしばです。
中国、福建省福州市郊外の食べ物事情について
- 福建省福州市の料理・食べ物事情はどんなかんじですか?
- 食材に関しては基本的に日本とほぼ同じで、炒め物や煮付けが多いですので、そんなに戸惑わないと思いますが、肉を買う時は慣れるまで戸惑うと思います。スーパーの場合はブロック単位で売られていますが、市場などの肉屋さんは台の上に一頭丸ごと解体して並べて売っています。好きな部位を必要な量だけ買うわけですが、頭から足、尻尾まで解体されて並べられている光景はちょっとしたホラーな世界です(笑)
ちなみにこちらの人は鮮度にこだわります。新鮮でない食材は買いませんし、調理したものも基本食べ切りで、冷蔵庫に保管→翌日チンして食べる、というのは基本NGです。いつもアツアツのものを食べるのが中国風で、そのため昼休みも長く、学生は家に帰って温かい食事を食べます。 - 福建省福州市の料理を教えてください
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さすがに食の国・中国、本当にたくさんのおススメがありますが、いくつか挙げるとすれば…
①番薯丸:サツマイモで作った皮で肉や海苔、エビなどを包んで茹でる団子。
②光饼:小麦粉で作る丸パン、味はプレーン、とても硬くて歯が弱い人は食べられません。フランスパンに近いかな。ここらあたりの人たちのソウルフードで、日持ちするので出稼ぎに行く人は必ずスーツケースに入れて持っていくという食べ物。
③拌面:皿に茹でた麺が乗っているだけというシンプルな食べ物で、下の方にピーナッツベースのたれが仕込んであって、良くかき混ぜてから食べます。麺がタレとよく絡んでとても美味しいです。これで3元(60円)、スープを付けて10元(200円)で食べられる、こちらのお昼の定番料理です。
- 食べ物などでお腹を壊しましたか?
- 今のところ経験ありませんが、地元の友人たちは経験があるようで外食する際には「ここはきれいそうだ」などとおいしそうかどうかの前に、衛生面がきれいかどうかを確認しています。
- 福建省福州市のマクドナルドはいくらでしょうか?
- さすがに田舎にはマクドナルドはありません…隣の少し大きな町(バスで50分ほど)にありますが、普通のハンバーガーが7元(140円)、チーズバーガー9.5元(190円)、豆乳もあって9元(180円)です。ちなみにわが村にある個人のハンバーガー屋さんでは、チキンバーガー+チキン1ピース+コーラのセットが12元(240円)です。
- 福建省福州市のクリスマス、お正月などメジャーなイベントはどんなかんじですか?また、日本にはないがこんなイベントがあるなどはありますか?
- クリスマスは若者を中心に最近やっと流行りだした感じで、都会などはイルミネーションなど華やかな雰囲気だと思いますが、田舎はまだまだそんな感じではありません。1月1月の元旦は一応祝日ではありますがそんなに大きなイベントではなく、新年を迎えた感じはしません。まだまだ旧暦が息づいている中国では、新年といえば「旧正月」です。旧暦ですので決まった日付ではないのですが、大体2月ごろです。この時期が日本の年末・年始に当たり、大型連休になって帰省する人たちでごった返します。もう民族大移動といってもいいくらいで、さすが人口も半端ない中国、混雑ぶりも半端ありません。
そしてこの新年を迎える瞬間、会話もロクにできないくらいの大音量で花火・爆竹がならされ、最近は「大気汚染の原因になるので控えるように」という布告が出るくらいです。ちなみに中国では打ち上げ花火も個人で買えるので、年末には各家庭が思い思いに打ち上げます。自宅の目と鼻の先で規制も何もなく花火が揚がる様子は何とも恐怖です。(笑) - 福建省福州市で流行ってるものはなんですか?
- 経済発展を遂げるにつれ人々の暮らし向きも向上して、最近は映画、旅行、キャンプ、ペットを飼うこと、などなど生活をより豊かにする活動が流行り始めています。またインターネットの普及に伴い、タオバオや天猫などのネットショッピングを楽しむ人も非常に多くなりました。
- 福建省福州市のオススメスポットを教えてください
- 福州市の沖合に浮かぶ平潭島が最近国家の実験区に指定され、対岸の台湾との往来や関税面で便宜が図られ、同時にものすごい勢いで開発が進められています。
美しい海岸線や小高い丘といった美しい自然はそのままに、リゾート地の開発や台湾輸入商品のショッピングモールなどの整備が進められていて、大自然と観光を堪能しながら今の中国の勢いを感じることができます。 - 福建省福州市の独特な文化はありますか?
- こちらの人はとにかく寛大で、客が来るとすぐに座るように勧めお茶を出してくれたり、突然の来客でも食事を勧めてくれたりととにかくもてなしてくれます。遠慮して断ると「メンツがつぶれた」と感じるようですので、その際にはお言葉に甘え、遠慮せずにいただきましょう。「おいしい」とたくさん食べるととても喜んでくれますよ。
以上!
中国福建省福州市に約4年間在住の高山翔さんへの治安や食べ物事情に関するインタビューでした。
追加でのインタビューも検討しています。
もし、中国について聞いてみたいことがあれば、コメント欄に書き込んでいただくか、お問い合わせからメッセージをください。
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